Home Grown!

日々の気付きや考えの記録です

スポンサーリンク

平成30年の終わりに孫さんの「30年ビジョン」を読み返してみました

もうすぐ平成30年が終わるから、という理由ではないのですが、久々に孫さんの「30年ビジョン」を読み返しました。改めて読んでみると含蓄に富んでいて、孫さんの先見の明に舌を巻きました。

その一部をかいつまんで、以下にまとめたいと思います。

f:id:sombrero8924:20181231133556p:plain

出所:ソフトバンク「新30年ビジョン」

新30年ビジョンサマリ(人生最大の不幸/幸福に関する箇所)

人生最大の不幸は"孤独"

孫さんが2010年にツイッターでアンケートを行ったところ、人生で最も悲しいことは上から順に「身近な人の死」、「孤独」、「絶望」が過半数以上を占めたそうです。

「身近な人の死」のほとんどは病気によってもたらされ*1、日本における一人暮らし高齢者数は2040年には800万人に到達し、日本の自殺者数も2009年は3.2万人にものぼったといいます。

そしてこれらの共通することは「孤独」であるため、人生最大の悲しみは"孤独"であるといいます。

人生最大の幸せは"感動"

一方、同様に人生で最も幸せを感じることについて聞いたところ、「日々生きていること」、「自己実現」、「愛し愛されること」、「必要とされること」、「笑顔」が過半数を占める結果になったようです。

そしてこれらに共通することは「見る感動」、「学ぶ感動」、「愛し合う感動」、「出合う感動」、「遊ぶ感動」といった"感動"であるため、人生最大の幸せは”感動”であるといいます。

技術/情報などによる"孤独"の軽減

国連の発表によると、日本の平均寿命は83歳*2でありますが、ソフトバンクの試算によると2300年以後はその平均寿命が200歳まで伸びるといいます。そしてそれを可能にする一つの要因がDNA治療であったり人工臓器の一般化であったりするとのことです。

その他にも自然災害/テロ/未知のウィルス/隕石によってもたらされる"孤独"も、新たな技術や情報によって軽減されるといいます。

技術/情報などによる"感動"の進化

あらゆる"感動"も技術や情報によって進化するといいます。例えば「見る感動」、「学ぶ感動」、「出会う感動」、「遊ぶ感動」はVR技術やAR技術などによって進化するといいます。

具体的な例を挙げると、「見る感動」では「VR観光」、「学ぶ感動」では「VR電子教科書」、「出会う感動」では「VRで出会える」ようになり、更にその先には「ARで触れ合える」ようになり、「遊ぶ感動」では「VRゲーム」や「ARゲーム」などの進化が挙げられます。

 

まとめ

世界の人々から最も必要とされる企業

孫さんのプレゼンによると、過去の世界時価総額トップ10は「その時代に人々が最も必要とした会社、最も必要な資源を提供した会社がランクインしている」といいます。

これを見ると1900年頃は鉄道会社が人々に必要とされ、2010年は石油会社が人々に必要とされていたことが分かります。

そしてダイヤモンドオンラインの時価総額ランキングを見ると、2018年現在はインターネット関連企業が人々に必要とされていることが分かります。

f:id:sombrero8924:20181231132417p:plain

出所:ソフトバンク「新30年ビジョン」

f:id:sombrero8924:20181231134615p:plain

出所:週刊ダイヤモンド「昭和という『レガシー』を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る」

「データで見ると、世界は良くなっているのか、悪くなっているのか?」

さて、時代とともに移り変わっていく「人々に必要とされるもの」ですが、なぜそういったことが起こるのでしょうか。

その解の一つが「世界は成熟していくから」だと思います。

ビル・ゲイツが「大好きな著者」として名前を挙げる心理学者のスティーヴン・ピンカーも、2018年のTEDで興味深いスピーチを行っています。

それは「過去と比較して世界は良くなっているのか?」というテーマのスピーチで、同じ物差し(統計データ)で過去と現在を定量的に比較し、その進退具合を客観的に分析するといったものです。

同氏はスピーチの中で以下のように語っています。

様々な見解の違いはあれ、幸せの要素が何かについての人々の意見は概ね一致しているものです。

    寿命、健康、暮らし、繁栄 平和、自由、安全、知識 余暇、幸福感。

これらのものはどれも数字で表せます。時と共にその数値が上昇していれば、進歩していると言えるでしょう。

そして実際にそれらのデータを検証してみると、世界で「健康」、「富」、「安全」、「知識」、「余暇」といったものが改善されたことで、この数十年の間に86%の国で幸福度が高まったといいます。

と同時に、これらはいずれも封建制度や教育制度の進化、技術や情報の進化によってもたらされたものであると言えると思います。

TED - "Is the world better better or worse? A look at the numbers"(「データで見ると、世界は良くなっているのか、悪くなっているのか?」)

www.ted.com

いつの時代も前進のモチベーションは「幸せの追求」と「不幸の軽減」

世界の時価総額ランキングの移り変わりや、スティーヴン・ピンカーのスピーチを見ると、いつの時代もその根底にあるモチベーションは「幸せの追求(≒感動の追求)」と「不幸の軽減(≒孤独の軽減)」だということが分かります。

2018年はAI、ブロックチェーン、ドローンなどの新技術が話題になりました。これらの技術がどのようにして「幸せの追求」や「不幸の軽減」に活かされ、更には「世界の人々から最も必要とされる企業」の様相が今後どのように変化していくのか、大変興味深いと思う年の瀬です。

*1:世界の死亡要因ランキング, 2008年

*2:World Population Prospect, 2008年

日産のカーシェアサービス「e-シェアモビ」を使ってみた

 2017年12月8日にサービス開始となった日産のカーシェアサービス「e-シェアモビ」が「1周年ありがとうキャンペーン」を実施していたので、実際に会員登録をして利用してみました。

1周年ありがとうキャンペーン

出所:日産自動車

 

1. 会員登録方法と所要日数

まずは会員登録を行う必要があります。会員登録は「e-シェアモビ」TOPページから行います。会員登録の手順は下記です。

  1. 会員情報の登録
  2. 運転免許証画像のアップロード
  3. お客様情報(アンケート)の登録

これらが完了すると登録審査に移ります。登録完了までに必要な日数は数日とのことですが、私の場合は翌日に会員登録が完了しました。登録に時間がかかるのは、自分で入力した情報とアップロードした運転免許証の画像の照合に時間かかかるためと思われます。

2. 予約の仕方

利用予約は「e-シェアモビ」の会員画面(マイページ)から行います。テキストばかりのUIで視認性・操作性はイマイチですが、予約に必要な入力情報はすべてこの画面で完結します。予約完了後の予約変更/取り消しも、同じ画面から行えます。

f:id:sombrero8924:20181228172244j:plain

e-シェアモビ 予約画面

3. 利用方法

予約の時間になったら車両が停まっている場所に向かいます。すると以下のような感じで車両が停まっています。

f:id:sombrero8924:20181228173343j:plain

e-シェアモビ 車両

今回私が予約をしたのはピュアEV(100%電気自動車)の「リーフ」でしたので、このような形で充電されている状態でした。

車両の後部にまわり、免許証をかざして個人認証を行います。この動作は未来的ですね。運転免許証に読み取り可能なIC情報が内蔵されていたことも恥ずかしながら知りませんでした。

f:id:sombrero8924:20181228174722j:plain

e-シェアモビ IC認証

スマートキー(クルマの鍵)はグローブボックスに格納されています。セキュリティのためにスマートキーの先に鍵が付いており、それを解錠するとスマートキーも持ち出せるようになります(画像が暗く、分かりづらくてすみません...)。

f:id:sombrero8924:20181228175103j:plain

e-シェアモビ スマートキー

なお、今回私が利用したリーフはコインパーキング内に駐車されておりましたが、運転席のサンバイザーにコインパーキングの定期利用駐車券がありましたので駐車料金は発生しませんでした。公式サイトには記載がなく、地味に心配していた部分なので料金が発生しなくてよかったです。

 

4. 感想

今回利用してみての感想をまとめると以下の3点です。

  • 便利!!
  • 車両が汚かった...
  • 今後も利用するかどうかは、正直「分からない」

まず、車両の空きがあれば365日24時間いつでもWebからの予約一つで借りられるのは非常に便利です。ただしこれは「自宅からの徒歩圏内に車両ステーションがある」という前提があっての話ですが。

私は仕事柄レンタカーをよく利用していたのですが、大手レンタカー会社で借りると基本的に綺麗に洗車・掃除されたクルマを借りることができます。しかしこういったカーシェアサービスになると、車両が汚い場合もあることがよく分かりました(車両の清潔度が前回利用者に左右される)。
結局、添え付けの雑巾やコロコロで窓ガラスや社内を15分ほど簡単に掃除してから出発することになりました(視界が悪い状態や社内の汚れが気になる状態で運転するのは危険なので。これで15分ロスですね...)。

最後に、基本料金(1000円/月)の無料期間を過ぎても利用するかどうかは、正直「分からない」です。まず私の場合、想定される利用シーンが「レジャー」になるので、毎月固定で基本料金を支払うことがネックになってしまいます。
それと欲を言うと、リーフ/ノート以外の車両をできれば運転してみたいので、選択できる車両のバリエーションの幅を拡げていただけると「借りて運転してみたい」モチベーションも高まると思います。

全体を通しての感想を一言で表現すると、「少し近未来感のある、楽しい体験」でした。ぜひ今後ともトライ&エラーを繰り返して、洗練されたサービスへと進化していくことを期待しています。

成功は1万時間の努力がもたらす

f:id:sombrero8924:20170212222431j:plain

2017年2月に搭乗したハワイアン航空の機内誌に書かれていた、アーティストのショーン・ヨロさんが信じているという言葉が印象的だったので書き留めておきます。

「成功は1万時間の努力がもたらす」

1万時間とは約417日で、約14ヶ月、約1.2年のこと。1日に8時間の時間を確保することができれば約3.6年で、1日に6時間の時間を確保できれば約4.8年で、1日に4時間の時間を確保することができれば約7.2年で、成功を手にするための準備ができるということです。

ということは「石の上にも三年」ということわざは一部合っているし、一部合っていないということになります。なぜかというと、一般的なサラリーマンは8時間勤務ですが、土日祝日は仕事をしないので3年間勤めても1万時間には到達しないのです。

しかしいずれにせよ、大事なのは1.2年間、目標からブレずに努力することができれば成功をするチャンスが掴めるということですので、それだけの気概を持って、腰を据えて一つのことを極めていくことが重要だといえます。

スポンサーリンク